〜組み立て編〜
それではくみたてて・・・ と、行きたいところですがクラッチディスクをエンジンオイルで浸すのを忘れずに
10分も浸せばよいかと
今度こそ組み立てて・・・ と、行きたいところですがクラッチカバー、エンジン側に張り付いているガスケットを剥がします
特にエンジン側に張り付いているガスケットはハウジングを取り外さないと作業性が悪いです
ガスケット剥がしに僕はカッターナイフの刃を使いますが、ガスケットの密着面に傷が入らないように刃を入れて剥がしていきます
ガスケット剥がしが終わったらエンジン側のクランクケースの合わせ面2ヶ所に液体ガスケットを薄く塗布します
液体ガスケット塗布前
塗布後
こんな感じでいいんじゃないでしょうか
さて、部品を組んでいきましょう
先にワッシャの面取り側をエンジン側に取り付けます
そうしたらハウジングの穴に挿入されているニードルベアリング、スリーブをハウジングに組んでいきます
この時、ベアリングとスリーブにエンジンオイルを塗布して組んでください
ハウジングを取り付けます
そうしたらワッシャを組みます
それとハウジングのフリクションプレート入る溝に段付き摩耗や著しい削れがあったら交換するのが無難です
ハウジング側の溝には跡は残っていますが手で触った感じ摩耗は感じなかったので、このままで組んでいきます
ハブ側
此処には目で分かるような削れがありました
手で触るといっそうに分かりますが、ゆくゆくはFCCのタイプGを付けるので今回は見ないことに…
ここに上記のような傷みがあるとクラッチの切れの悪さや、異音などの症状がでるとか
そうしたら、ハブを組みます
ワッシャをいれ
ナットは新品を使いますのでご注意を
あとは30oのソケットとトルクレンチで締め付けます 締め付けトルクは132N/m
事前にエンジンオイルに浸しておいたフリクションプレート、スチールプレートをハブに組んでいきます
ちなみに組み込む純正のフリクションプレートには二種類あり部品番号13088-1052(A)を一番奥と一番手前に組み
部品番号13089-1097(B)が間に入る感じになります
純正のフリクションプレート
プレートAは見た目が黒く、プレートBは薄茶色になっています
クラッチプレートの組み込みイラストだとこんな感じになります
スチールプレートはCとしました

それでは最初にフリクションプレートAを組みます
続いてスチールプレートCを組みます
この時スチールプレートのギザギザのところの面取り部がエンジン側に向くように組みます
次にフリクションプレートBを組みます
そうしたらしばらくC→B→c→B→Cと組んでいき最後にフリクションプレートAを溝が一つずれるところに組付けプレートの組付けはおしまいです
プッシュロッドとベアリング、ワッシャを下のように組んでいきます
そうしたら、プッシュロッドをハブ側へつけていきます
この時プッシュロッドの摺動部に二硫化モリブデングリースを塗布するのですが、僕は手元にあったワコーズの組付けペーストを使いました(青くなっているのがそれ)
そうしたらカバーを付けて
スプリング、ボルトを入れていきます
あとはトルクレンチで締め付け(10oだったような) トルクは8.8N/m
トルクをかけるときは対角線になるように締め付けましょう
ノックピンをエンジン側に2ヶ所取り付けます
こうするとガスケットがピンの穴にかかるのでガスケットのずれが出ないです
そうしたらクラッチカバーを付けていきます
この時に配線のクランプが三ヶ所あるので画像のように取り付けていきます
あとはクラッチカバーのボルトを対角線に締め付けクラッチケーブルを組付けエンジンオイルを入れて作業はおしまいです
最後にエンジンをかけてクラッチの調整をしてオイル漏れ等がないかを確認しましょう
〜後日談〜
この時の車体の仕様はエンジン、マフラーはノーマルでエアクリーナをK&Nのリプレイスフィルターに変えていただけだったのでクラッチの滑りは解消されて腰上OH後のパフォーマンスを楽しんでいましたが、キャブレターをFCRにして、マフラーをフルエキに交換したらクラッチがまたしても滑ってしまい純正クラッチの弱さを感じました
クラッチディスクを交換してから1万キロも走っていなかったと思います
この、記事を読んでいて感の良い人なら気が付かれていると思いますが、ところどころにFCCのクラッチを組み込んでいる画像が混じっているのです
後日、記事にする予定ですが今現在はクラッチをFCCのタイプGに交換しました
値段は高いですが、ゆくゆくはエンジンをボアアップする予定ですので、その事前準備と言ったところでしょうか
結論から言うと純正クラッチは弱いので吸排気系をいじっている車両ならGpz750ターボのクラッチを流用するか、社外の強化クラッチを入れたほうが長い目で見れば安心かもしれませんね