エンジンの腰上オーバーホール後に発生したクラッチ滑り
どのような症状かといいますと
・アクセル全開時に高いギア(4速で症状が分かりやすく発生)7500回転から今まで加速していた車体の加速力が弱まり、エンジン回転だけがグワァーンと上がる症状
どうやら俗にいうクラッチが滑っている症状だ
この時は転倒して修理のついでにホイールなどのカスタムを行ったので、金欠によりクラッチの修理をしたのは一年後だっだのだ・・・
それではクラッチを交換していきましょうか
〜クラッチディスク交換編〜
クラッチが滑る症状の原因はクラッチディスクが減っていたり歪んでいたり、クラッチスプリングがヘタっていたりなどで起こるらしいです
つまりクラッチディスクとスプリングを交換すれば治るということになります
まれに自動車用のエンジンオイルを入れてクラッチが滑る人もいるらしいですが、バイクにはバイク用のオイルを入れましょう。
湿式クラッチ(ほとんどの市販国産のオートバイはこれ クラッチ機構がオイルに使っている状態)ではオイルの混ぜ物が違うらしいですよ
今回の主役のクラッチディスクとスプリング
ゼファー750のクラッチは純正だと容量が少なく交換してもまた、滑り出すまでの期間が短いらしくGpz750ターボの純正クラッチ流用が定番?らしいです
奮発するのならFCCなどの強化クラッチがおススメですが値段は高めに設定されています
今回はつなぎのクラッチ交換ですので、ゼファー750の純正状態で作業をしていきます
〜使用した純正部品〜
・13088-1052 プレート(フリクション) 個数2 値段2046円 (単品1023円)
・13089-1097 プレートクラッチ 個数6 値段4092円 (単品682円)
・13088-1107 プレート(フリクション) 個数5 値段6105円 (単品1221円)
・92144-1889 スプリング、クラッチ 個数5 値段1705円 (単品341円)
・92015-1555 ナット 個数1 値段528円 (単品528円)
・11009-1984 ガスケットクラッチカバー 個数1 値段1221円 (単品1221円)
合計金額15697円
〜使用した工具
・ソケットレンチ
・ソケットレンチのコマ8、10、30o(8oはディープ対応が使いやすい)
・エクステンションバー(延長バー)
・スパナ 12o
・トルクレンチ(5N/m〜から200N/mまでの範囲のもの)
・エアインパクト(クラッチハブナットに使用 これがあると作業が捗りますが、単管パイプに柄が長いレンチでも代用可)
・カッターナイフの刃(小さいもの クラッチカバーに張り付いたガスケット剥がしに使用)
〜特殊工具〜
・クラッチホルダ (ハウジングを取り外す場合に必要 クラッチディスク交換だけなら不要です)
〜ケミカル〜
・エンジンオイル
・液体ガスケット(オイルパン用で化)
それでは作業をしていきます
まず、エンジンオイルを抜き取るのですが、サイドスタンドを使用しての作業だとオイルは全部抜かなくても車体がクラッチと反対側に寝ている状態での作業になるので、少量のオイルを抜き取るだけで大丈夫です
僕はセンタースタンドを使って車体を水平にして作業をしたのでエンジンオイルは全部抜きました。もちろんオイル交換の時期も迫っていたこともあります
クラッチケーブルをクラッチカバーから外します
この手順は以前に記事していますので、下のリンクを参照してください
❝ゼファー750のクラッチワイヤーを交換してみよう❞
続いてクラッチカバーを外していきます
8oのボルト10ヶ所 ソケットのコマはディープタイプだと作業がしやすいです
ボルトが外れたらクラッチカバーにウエスを当ててハンマー等で小突いてやるとカバーが外れます
カバー外れるとピンが二つあるので紛失に注意です
クラッチスプリングプレートを外す前に今、収まっているクラッチディスクの位置を記録しておきましょう
私の2004年式の場合は一番手前のフリクションプレートの位置が、ほかのプレートとは一つ溝が違うところに配置されていますので、これをもとに組んでいきます

クラッチスプリングボルト、スプリングを外して行きます 5ヶ所 確かボルトのサイズは10oだったような…
そうしたらクラッチスプリングプレートを外します
これでクラッチディスクが外れますので、外していきます
ここまででクラッチディスクの交換までの下準備はおしまいですが、せっかくなのでハウジングまで取り外していきます
*ここからはクラッチハウジングを取り外す作業ですので、クラッチディスク交換だけなら不要な作業ですので飛ばしても大丈夫です
プッシュロッドを抜きとるのですが、ベアリング、ワッシャがセットですので紛失に注意
ハブを固定しているナット(30o)を取り外すのですが、ナットが空回りしますので特殊工具のクラッチホルダでハブを固定してナットを外します
ナット
特殊工具のクラッチホルダ

(STRAIGHT/ストレート) クラッチホルダー 爪タイプ 19-691
特殊工具を使用している図
特殊工具をハブの溝にはめ固定しますが、手でもって固定するのも難儀ですのでステップに特殊工具の柄(手で持つところ)預けると作業がしやすいです
ここのナットは結構なトルクでしまっていますので、取り外しでは難儀するポイントです
私はエアインパクトを使いナットを緩めました
インパクトがなくても柄の長いレンチでも取り外しは可能です(画像は締め付け作業ですが、参考までに)
30oのナットが外れたらハブを外します
ハブを外すとワッシャもあるので忘れずに外します
ハウジングもこれで外せますので取っちゃいます
ハウジングを外すとワッシャもあるので忘れずに
ハウジングにはニードルベアリング、スリーブが挿入されていますのでガタや傷んでいる場合は交換です
これでクラッチ周りが外れました。お疲れ様です
次回、組み立て編へ続く