2017年01月06日

ゼファー750のバルブクリアランス測定&調整(タペット調整)をしてみよう バルブクリアランス測定編



バルブクリアランス測定編


バルブクリアランスを測定する時はエンジンが冷えている冷間時になりますので、エンジンが冷えてるのを確認してから作業を開始します。
エンジンが暖かいうちにバルブクリアランスを測ってしまうと正確な測定値が測れませんので...
エンジンを手で触ってみて、ひんやりと冷えていたらOKです


バルブクリアランスの測定にはシックネスゲージと言う、隙間を測る薄い板を使用します
シックネスゲージ
DSCN4401_R.JPG

僕が持っているサイズは0.04〜0.1mm 0.1mmから飛んて0.15mmから飛んで0.20mm... ゼファーのバルブクリアランスの基準値は0.08〜0.18mmですので、この基準下限値より下を測れる薄さのシックネスゲージがあるのが望ましいです。上は0.20mmもあれば十分でしょうか


さて、バルブクリアランスを測っていきます... その前に1、4番シリンダーの上死点を合わせるので、エンジン右側のポイントカバーを開けていきますヨ!
8mmのボルト2箇所です
DSCN4932_R.JPG

内部にはピッコアップコイルとタイミングローターがあります
DSCN4938_R.JPG

タイミングローターはクランクシャフトに直接つながっていますので、タイミングローターを右回転に回しますと、クランクシャフトが動き連動してカムシャフトも回転を始めます。 この一連の動作を観察していますとなかなか面白いです

右側にぐるぐる回して1,4番シリンダーのどちらかを圧縮上死点に持っていきバルブクリアランスを計測していきます。 
左側に回すのはNGです エンジン破損の原因になりかねませんので...


〜圧縮上死点の合わせ方〜

クランキングするときはタイミングローター中央に17mmのナットがありますので、ここにソケットレンチをかけて、右側へと回すとよいでしょう
DSCN4616_R.JPG

なぜ、1,4番シリンダーの圧縮上死点に合わせるのかは、バルブクリアランス測定時にカム山がタペットを押し込んでいますと隙間が開かないので、シックネスゲージを使った測定ができないからです
DSCN4405_R1.jpg

フリーハンドで書いたバルブクリアランス測定時のイメージ図です
BT1.jpg

1,4番のシリンダーを圧縮上死点にしますと、上図のように測定ができる箇所のカム山とタペットの間に隙間が開きます 
*注 カム山の位置は場所によっては真上を向いたりしています

このカム山とタペット間の隙間がバルブクリアランスになりますので、この隙間にシックネスゲージを差込み隙間の広さを測定します
こうなると別に1,4番を圧縮上死点に合わせなくてもタイミングローターを回しカム山の位置さえ気をつければ、バルブクリアランスの測定も可能です。 
ですが、測定ミスを防ぐため、マニュアルに沿った測定をしていきます

タイミングローターを見てみますと 1・4T  2・3Tと書いてあるかと思います
この文字の意味は
1・4Tの場合ですと1、4番シリンダーの上死点を表しています
2・3Tの場合ですと2、3番シリンダーの上死点を表しています

上死点とはピストンが一番上まで上がりきっていることを意味しています。 ここでプラグを外して中を覗き込むと、ピストンが真上に来ているのが確認できると思います

それでは4番シリンダーを圧縮上死点に合わせていきます
1,4番シリンダー上死点マーク(1・4Tのマーク)をクランクケース側のタイミングマークに合わせて
DSCN4940_R.JPG

*注 1999年より前のゼファーは部品が変わっていますので、合わせる位置が変わってきます
1999年より前のゼファーこちらの合わせ位置に1.4番シリンダーの上死点マークを合わせます
DSCN4941_R.JPG


4番シリンダーが圧縮上死点の時、4番シリンダー内は圧縮されいるので吸気、排気バルブが閉じている状態になっています。ですのでこれが4番シリンダーが圧縮上死点に達している合図になります。
逆に1番シリンダーを見てみますと、4番同様にピストンは上に上がりきっていますが、この時はオーバーラップに入っていますので隙間が無く測定はできません。
オーバーラップ時は吸気、排気両方のカム山がタペットを少なからず叩いていますので
カムシャフトの位置はこうなっていると思われます(手前側は4番シリンダー)
DSCN4403_R.JPG

4番シリンダーが圧縮上死点時の測定できるバルブの位置図
BT2.jpg

・1番シリンダー  測定不能
・2番シリンダー  吸気側(A)のみ測定可能
・3番シリンダー  排気側(C)のみ測定可能
・4番シリンダー  吸気(B)、排気(D)共に測定可能

そこから右方向に一回転させて同じく1・4Tマークを同じ位置に合わせますと、1番シリンダーが圧縮上死点に達しますので、先ほど測定ができなかった箇所を測定していきます
カムシャフトの位置はこうなっていると思われます(手前側は1番シリンダー)
DSCN4419_R.JPG

1番シリンダーが圧縮上死点時の測定できるバルブの位置図
BT3.jpg

・1番シリンダー  吸気(A)、排気(C)共に測定可能
・2番シリンダー  排気側(D)のみ測定可能
・3番シリンダー  吸気側(B)のみ測定可能
・4番シリンダー  測定不能


さて、測定ができるようになりましたら、シックネスゲージを使い測定を始めます

ゼファー750のバルブクリアランス
標準値 0.08〜0.18mm

測定できる箇所にシックネスゲージを差込み値を読み取っり忘れないようにメモを取りましょう
測定をしている図
DSCN4398_R.JPG

サイズが0.01mm刻みのシックネスゲージを使っていますと、本来のクリアランスが0.08mmなのにワンサイズ大きい0.09mmも力を入れてしまえば入ってしまいます。さらに頑張って、いじいじしていると0.1mmも入ったりしてしまい測定者を混乱に陥れてしまう作業なのです

こうなると本来の測定値が大きい値になってしまい測定値に誤りが起きてしまいますので、シックネスゲージをいれる感触としては芋ようかんを切る感覚・・・!! と、僕は聞きました (´∀`;)
アバウトすぎる説明になりますが、こればかりは、やって感覚を覚えるしかないです... orz 

もしバルブクリアランスがなく、一番サイズが小さいシックネスゲージが入らず測定ができない場合は、内部のシムを小さいものに変えて、再度測定をやり直します
シムの取り外しは次回に記事にしますので、そちらを参照してください

僕が測定したゼファーのバルブクリアランス 赤字は基準値に収まっていない箇所です

標準値 0.08〜0.18mm

測定時の総距離 50425km
・1番  吸気側 0.6mm       排気側 0.6
・2番  吸気側 0.1〜0.15mm  排気側 0.6mm
・3番  吸気側 0.1〜0.15mm  排気側 0.4mm
・4番  吸気側 0.9mm       排気側 0.1〜0.15mm

一応、ゼファーを納車した3年前にバルブクリアランスは調整したのですが、そこから距離を18000km走り上記の結果になりました。
クリアランスは広くなって基準値を超えている箇所はありませんでしたが、狭くなって基準値に収まっていない箇所が4箇所ある測定結果になりました
いままで違う車種もクリアランスを測った時も思ったのですが、全体的にクリアランスは狭くなっているケースが多かったです。バルブ、シート回りの摩耗によるものなのでしょうか?

それでは基準値に収まっていない箇所を調整していきますが、これは次回にします


次回、バルブクリアランス調整編


posted by marchyoo at 08:00| 新潟 ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | ゼファー750の整備&メンテナンス記録簿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして
前期型に乗っておりますが、TPS仕様にしたく、後期型のローターを加工して取り付けようと考えていたところ、改めてサービスマニュアルを見ていたら、コイルの取付位置も前期型と異なっていることが判明し、サービスマニュアルだけでは、いまいちコイルの取付位置がはっきりしなかったので、分かる画像がないか探していて、こちらに辿り着きました。
さらに正確性を期すため、コイルの取付位置について、何かアドバイスをいただければ、思い、コメントとさせていただきました。
Posted by しん at 2017年03月04日 07:09
しんさんコメントありがとうございます。
後期型のコイルの取り付け位置なのですが、前期型のクランクケースに取り付けるとなリますとコイルのセンサーを取り付けるネジ穴を2箇所作らないとセンサーの取り付けができないかもしれません

本記事の上から3番目の画像にポイントカバー内部が写っているのですが、時計で言いますと10時方向に四角くて黒い物があると思います。
これがコイルのセンサーになります。

前期型は、このセンサーが丸い銀色の枠と一体になっていると思うのですが、後期型になると形状が大きく変わりセンサーが単体になりクランクケースにボルト二個で取り付けられています

なので、この取り付けの穴(2箇所)が前期型のクランクケースにあるのであれば後期型のコイルの取り付けは可能だと思います
Posted by 管理人 at 2017年03月05日 23:37
はじめまして。
エンジン腰上オーバーホールの参考資料を探していて、こちらに辿り着きました。
とても事細かに記載されていて、大変勉強になります。

そこでひとつ疑問が発生しましたので、質問致します。
バルブクリアランス測定で、赤字部分が0.4〜0.6mmとありますが、これは基準値より広い方に超えてしまっているのではないのでしょうか?
測定値が0.04〜0.06mmなら、基準値より狭くなっていると分かるのですが、判断に困っております。

いきなりの質問で不躾かとは思いますが、ご教授願いたくコメント致しました。よろしくお願い致します。
Posted by よし at 2017年05月23日 13:18
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