ミッション関連の整備やクラッチ交換などではトランスファー(2WDを4WDに切り替えるときに操作するレバーのしたの副変速機)を下ろさねばなりません
〜トランスファー着脱編〜
*注意 駆動系の作業になりますので組み違えがあると重大事故や故障の原因になりますので作業は自己責任でお願いします
*注意2 この作業はマニュアル車で行っていますのでオートマチック車では作業が異なってきます
あと車体下に潜る作業ですので
部品の脱着時などに怪我をしないようにしましょう
用意するもの
・10mm 12mm 14mmのソケットとスパナレンチまたはメガネレンチ(メガネとスパナは両方あると重宝します)
・先が細いペンチ
・ラチェットレンチ(柄に力が入るものが好ましいです)
・エクステンションソケット(30cm暗いが良い半分以下のもあったほうが良い)
・当木(20cmほど)
・潤滑油(呉556もしくわワコーズ・ラスペネが望ましい)
・エアツール(これはなくても作業はできますが、あると大変便利です)
大まかな作業手順はプロペラシャフト→4WDセンサー→メーターケーブル→切り替えレバー→トランスファーの順です 順番が違くても特に支障はありません
あと、もしもの事が起きるとまずいのでバッテリーマイナスは外しておきましょう
作業を始める前に今回外すネジに潤滑油を事前にたっぷり分布し緩みやすくすると作業がしやすいです
特に下回りのネジなのでサビで固着している箇所が多いので潤滑油の一夜漬けをおすすめします
最初にプロペラシャフトを外していきます
プロペラシャフトはリア、フロント、ミッション間の三本です
プロペラシャフトはバランスが取られていますので、ペラとフランジ(計5ヶ所)に合わせマークを付けておきましょう

こうしておくことでズレを防止し異音や振動の原因、組違いを防ぎます
プロペラシャフトは真ん中で分離しますので分離させないように注意ましょう
ここも事前に合わせマークをつけておくと、もしもの時やシャフトブーツ交換時に役立ちます
最初にフロントプロペラシャフトを外していきます
プロペラシャフトはファーとデフの2箇所につながっていますので、一箇所のボルトが4本、計8本おボルトを外していきます
この時トランスファーを4WDに入れないとプロペラシャフトがクルクルと回り作業がやりにくいのでこの方法でプロペラシャフトを固定します
このボルトは結構硬いのでラチェットの柄をメガネレンチなどで延長してやるとゆるみやすくなります
8ヶ所のボルトを外したら今度はプロペラシャフト自体を外すのですが、手では外せないほどフランジにくっついているのでゴムハンなどでスパイダー付近をどつくと外れます

プロペラシャフトは外れるときは一気に外れるので顔面を強打しないように注意しましょう
針金などで工夫して落ちないようにぶら下げると良いです
次はミッションからトランスファーにかけてのプロペラシャフトになりますが、これが少し厄介です
なんたってリアやフロントと違ってスペースがありません
ここはトランスファーをニュートラルにし(ミッションもニュートラル)プロペラシャフトを手で回しボルトを外しやすいところまで動かしトランスファーを4WDに入れ(ミッションもギアを入れる)固定し一本ずつ外していきましょう

ボルトを外したら細長い当木などをスパイダーに当てハンマーで叩きフランジから外します
リアもフロントと同じ要領で外していきますが、トランファーをニュートラルに入れてもプロペラシャフトは回転しませんので事前にボルトを外しやすい位置にペラを動かしておくのがミソです
工夫次第ではリアからでも外せますのでフロントとリアどちらからでも外すのはOKです
さてプロペラシャフトを外したら今度はトランスファー4WDセンサーを外します

カプラーなので爪を押せば引っこ抜けます
次はメーターケーブルを外していきます メーターケーブルはトランスファーにつながっています
これは下にあるボルト(10mm)を外すとケーブルが引っこ抜けます

メーターケーブルにはトランスファーと合わせる箇所がありますので、ここを間違えるとメーターが動きません
切り替えレバー(2WDと4WDに入れ替えるときに操作するレバー)も外しましょう
それと、レバーは2WDの位置に入れておくのがよいと思われます そうしないとレバーを元の位置に差し戻す時に入りづらくなる可能性が出てきます
レバーは真ん中にピンがありますので、これを先が細いペンチで抜きそうするとレバーとファーを固定しているピンを外すことができます

ピンと固定している棒

あとはレバー下のゴムのカーバーを外せばレバーを引っこ抜くことができます

お次はトランスファー自体を固定しているナット3ヶ所を外すとトランスファーはフリーになり下ろすことができます
ボルトの図

ボルトを外したら気合を入れトランスファーを重量挙げのように匠に車体から下ろせば作業は終わりです
最後にミッション側のプロペラシャフトは固定しているものはないので抜こうとすると抜けます もしくはトランスファーを外す時の衝撃で外れる可能性大
ミッション側のシャフトが外れるとミッションオイルがダダ漏れしますので事前にミッションのオイルを抜いておくかシャフトが抜けないように工夫しましょう